再びスクリーンへ!ラテン!ラテン!ラテン!    
新宿K's cinema にて5/1(金)14:30, 5/8(金)16:45, 5/10(土)14:50(最終)

medianerasとは?

「『medianeras』というタイトルは、2秒もたたないうちに直感的にわいてきた。人をつなぐものであると同時に、人を隔てるもの。この「境界壁」「共有壁」という意味でのMedianerasは、ブエノスアイレス特有のものだから」というタレット監督。

日本でいうと、外壁を含むマンションの共有部分の壁。隣の家に向かって窓を作ろうとする隣人を描いた、アルゼンチン映画「LinkIconル・コルビュジエの家」では、一戸建てだったが、隣との境界壁という意味でmedianerasが使われていた。この意味では、他のスペイン語圏でさえ中々通じないし、ましてや他言語に訳せない。

国際セールスを担当する会社が、これでは意味が通じないから、とオリジナルタイトルの変更を監督に打診したのだが、あえなく却下!(短編からずっとこのタイトルで作ってきたので他のタイトルはあり得ない!)「それなら、せめてサブタイトルを!」という国際セールスの要請で、監督が提案したのが、"Buenos Aires en el tiempo de amores virtuales"。
直訳すると「仮想愛(バーチャル・ラブ)時代のブエノスアイレス」。

邦題をつけるときに、最初は、共有し、かつ境界であるもの、と頭の中が佃煮状態になるまで考えたがタイトルになるような、しっくりくる言葉がない。ならば、せめて、サブタイトルを反映して、ということで「ブエノスアイレス恋愛事情」とした。
英語タイトルはSide Walls(もちろんサブタイトル付き!)各国ともに悩ましいオリジナルタイトルなのである。